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低脂質ダイエットの落とし穴〜脂肪を燃やすために“脂質”が必要な理由〜
「脂質は太る原因だからできるだけ減らした方がいい」
そんな考えから、ダイエット中に極端な低脂質食を続けている人は多いのではないでしょうか?
確かに脂質は1gあたり9kcalとエネルギー量が高く、摂りすぎれば体脂肪として蓄積されます。
しかし、脂質は体にとって“悪者”どころか、健康と代謝を支えるとても重要な栄養素です。
むしろ、減らしすぎるとホルモンバランスの乱れや代謝低下など、ダイエットの効率すら落としてしまうことがあります。
今回は、脂質の大切な役割と「なぜ低脂質が危険なのか」をわかりやすく解説します。
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1. 脂質はホルモンの原料。減らしすぎはホルモンバランスを崩す
脂質の大きな役割のひとつが、ホルモンの材料になることです。
私たちの体内で作られる多くのホルモンは「コレステロール(脂質)」を原料にして合成されています。
特に重要なのが「性ホルモン」。女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)も男性ホルモン
(テストステロン)も、すべて脂質から作られます。
女性ホルモンと脂質
女性の体はホルモンによって月経周期がコントロールされています。
しかし、脂質が不足してホルモンが十分に作られなくなると、生理周期が乱れたり、最悪の場合は無月経に
なることもあります。
「ダイエットを始めたら生理が遅れるようになった」「止まってしまった」
こうした経験がある方は、脂質不足が原因の一つかもしれません。
無月経の状態が続くと、将来的な不妊リスクや骨密度の低下にもつながる可能性があり、健康面への影響は大きくなります。
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2. 男性ホルモンも脂質から作られている
脂質の重要性は女性だけではありません。男性にとっても、脂質は欠かせない栄養素です。
男性ホルモン「テストステロン」は、筋肉の合成や性機能の維持だけでなく、脂肪燃焼にも関わっています。
テストステロンが十分に分泌されていると、筋肉がつきやすく脂肪が燃えやすい体質を作ることができます。
しかし、脂質を極端に減らしてしまうとホルモン合成が滞り、テストステロンの分泌が低下。
その結果、筋肉が増えにくくなり、脂肪も燃えにくくなる…という“痩せにくい体”になってしまうのです。
「脂肪を燃やすために脂質を減らす」のではなく、脂肪を燃やすためにこそ適切な脂質を摂ることが重要です。
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3. 脳の60%以上は脂質でできている
意外と知られていませんが、脳の約60%は脂質で構成されています。
そのため、脂質が不足すると脳の働きにも影響が出ます。
・集中力や思考力が低下する
・感情のコントロールがしづらくなる
・モチベーションが下がる
こうした不調が現れると、ダイエットの継続にも悪影響が及びますよね。
脂質は、ただの「エネルギー源」ではなく、脳や神経の正常な機能を支える重要な栄養素なのです。
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4. 摂りすぎもNG。でも「摂らなすぎ」はもっと危険
もちろん、脂質は摂りすぎると体脂肪として蓄積されるため、適量の摂取が大切です。
ただし、「太るのが怖いから」と極端にカットするのは、ホルモンバランスの乱れ・代謝の低下・脳機能の低下など
多くのリスクを伴います。
理想は、1日の総摂取カロリーの20〜30%を脂質から摂ること。
質にもこだわり、アボカド・ナッツ類・青魚などに含まれる「良質な脂質」を選ぶようにしましょう。
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まとめ:脂肪を燃やすために“脂質”を摂ろう!
脂質=太る、というイメージだけで減らしてしまうと、
✅ ホルモンが作られず生理不順や無月経を起こす
✅ 男性ホルモンが減って筋肉がつきにくくなる
✅ 脳機能が低下して集中力が落ちる
このように、体のあらゆる機能に悪影響が出てしまいます。
「脂質を摂ると太る」のではなく、「脂質を摂らないと燃えない」が本当のところ。
健康的に痩せて、代謝の高い体を作るためにも、脂質を味方につけていきましょう🔥
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📍脂質の摂り方や量は、体質や目的によっても変わります。
「どれくらい摂ればいいのかわからない…」という方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください😊